いちごの苗がひょろひょろに伸びる原因5つと、立て直す対策を農家が解説します。結論から言うと、切り戻しや追肥をすぐに行うのではなく「日当たり→混み合い→水→肥料→根」の順で確認するのが正解です。徒長した葉は短く戻りませんが、新しく出る葉は整えられます。
私は埼玉県吉見町で、いちご狩りと直売を中心に7年いちごを育てている農家です。この記事では、徒長の見分け方と今日からできる対処、秋の定植に使える苗かどうかの判断基準をお伝えします。
まずは慌てて切り戻したり、追肥で持ち直そうとしたりしないでください。原因を見誤ると、かえって株を弱らせることがあります。
伸びてしまった葉柄は短く戻らないため、基本は切り戻しで解決しません。古い葉を無理に減らすより、置き場所・水やり・肥料を整えて、次に出る葉をがっしり育てるのが立て直しの近道です。
いちご苗がひょろひょろになる5つの原因
葉柄が間延びして倒れそうな苗は、この5つのどれかが当てはまります。
①日照不足——一番多い原因
葉柄が間延びして長く伸び、色も薄くなっている場合は日照不足を疑ってください。光を求めて葉柄が上へ伸びる「徒長」という現象です。
日陰の窓際やハウスの隅で育てていると起きやすくなります。夏の育苗では、午前中を中心に1日4〜5時間ほど日が当たる場所に置き、午後の強すぎる直射日光は避けるのが目安です。葉焼けが心配な場合は、いちごの葉焼けの原因も参考にしながら調整してください。
②混み合い——株同士が光を取り合っている
ポットを密集させて置いていると、隣の苗の陰になって光が届きにくくなります。うちでも育苗トレイを詰めすぎた年に、内側の苗だけひょろひょろになったことがありました。ポットの間隔を1つ分空けるだけで、日当たりが改善します。
③水のやりすぎ——徒長を助長する
土が常に湿っていると、根が浅いまま茎ばかりが伸びやすくなります。土の表面が乾いてから水をやる「乾かし気味」の管理に切り替えてください。
水やりの間隔を1〜2日延ばすだけで効果が出ることが多いです。プランター栽培での夏の水やりの考え方は、いちごプランターの夏の管理にまとめました。
④窒素過多——葉ばかり茂って株元が弱る
肥料、特に窒素の多い液肥を与えすぎると、株は「まだ体を大きくする段階」と判断して葉柄を伸ばし続けます。追肥を1回飛ばして様子を見るだけでも、伸びが落ち着くことが多いです。
⑤根張り不足——鉢が小さすぎる
ポットに対して苗が大きくなりすぎると、根が回りきって水や養分をうまく吸えず、徒長のような症状が出ます。ポットの底から根が見えている場合は、一回り大きい鉢に植え替えるサインです。育苗ポットの選び方はいちごのポット苗の選び方で解説しています。
| 症状 | 疑われる原因 |
|---|---|
| 葉柄が長く色が薄い | 日照不足 |
| 内側の苗だけひょろひょろ | 混み合い |
| 土が常に湿っている | 水のやりすぎ |
| 葉が濃い緑で葉柄が細い | 窒素過多 |
| 鉢底から根が見える | 根張り不足 |
| 株元が太く葉色が濃い | 正常な生育 |
いちご苗の徒長対策に今日やること
症状に気づいたら、次の順番で対応してください。
切り離す前の子苗の場合は、いちごのランナーは早く切る?遅く切る?もあわせて確認してください。
固定にランナーピンを使う場合の詳しいコツは、いちごのランナーピンの使い方で解説しています。
いちご苗の徒長を防ぐ育苗環境
症状が出る前に、置き場所と管理を見直しておくと徒長を予防できます。
- 日照4〜5時間以上
- ポット同士に間隔がある
- 乾かし気味の水やり
- 日陰・室内の暗い場所
- ポットが密集している
- 常に土が湿っている
子苗を植えるポットの土そのものについては、いちごの子苗に使う土は何がいい?で詳しく解説しました。育苗ポットの数が多い場合の土入れについては、いちごの苗を大量増殖する方法も参考になります。
ただし、原因が日照不足や水のやりすぎだけなら、まずは置き場所と水やりの見直しが先です。鉢底から根が見えている場合だけ、鉢増しと土の入れ替えを検討してください。
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根詰まりの鉢増しにいちご専用の培養土を使う
鉢底から根が見えて植え替える場合は、古い土をそのまま使うより新しい培養土に入れ替えるのが安心です。いちご専用に配合されたものなら、pH・排水性・肥料分のバランスが最初から整った状態で使えます。
丹羽いちご園では育苗期の苗姿をどう見ているか
ここからは、うちの農園で実際に苗の姿を見るときの考え方をお伝えします。
就農して間もないころの失敗
育苗トレイに苗を詰めすぎて、内側の苗だけ葉柄が伸びて倒れてしまったことがありました。秋に定植したとき、その苗だけ根付きが悪く、翌シーズンの収穫にも差が出ました。それ以来、ポットの間隔は多少余裕を持たせるようにしています。
苗の元になる親株の状態も、徒長しにくい苗づくりに影響します。いちごの親株は何年使える?もあわせて確認してみてください。
秋の定植で結果が変わる
いちご狩りと直売を軸にしているうちにとって、秋にどれだけ整った苗を植えられるかが、翌シーズンの収穫量に直結します。多少の徒長は取り返せますが、放置すればするほど立て直しに時間がかかります。ランナーがそもそも出にくい場合は、いちごのランナーが出ない原因も確認してみてください。
秋の定植に使える苗・使わない方がよい苗
徒長した苗をどこまで使うか迷ったら、次の基準で判断してください。
| 苗の状態 | 判断 |
|---|---|
| 葉柄は間延びしているが株元が固くしっかりしている | 定植に使える |
| 新しい葉は健康な緑色で育っている | 定植に使える |
| 根が白く伸びている | 定植に使える |
| 株元が黒ずむ・ぐらつく | 定植には使わない |
| 葉柄が倒れて自立できない | 定植には使わない |
まとめ|苗のひょろひょろは早めの見直しで整えられる
いちご苗の徒長は、日照不足・混み合い・水のやりすぎ・窒素過多・根張り不足のどれかが原因です。判断に迷ったら、この記事の「日当たり→混み合い→水→肥料→根」の確認順に戻ってください。
7年やってきて、育苗期の苗の姿を軽く見ないことが、秋の定植と翌シーズンの収穫を安定させる一番の近道だと感じています。
※この記事は、丹羽いちご園の実際の経験をもとに、AI(文章作成の補助)を活用して構成・執筆しています。栽培の判断は、お住まいの地域やご自身の環境に合わせてご検討ください。
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