収穫したいちごをパックに詰めたら、底のほうだけつぶれていた、という経験はありませんか。結論から言うと、いちごの傷みは詰め方だけでなく、詰める前の選別で大きく変わります。柔らかい実や熟しすぎた実を混ぜたまま詰めると、他の実まで傷めてしまいます。
先に確認したいのは、①実の柔らかさ・汁・においに異常がないか②熟しすぎた実を他と分けたか③パックの底に負担が集中していないか、の順です。見た目だけで判断してそのまま詰めると、数時間後に汁が出ていることがあります。
私は埼玉県吉見町で、いちご狩りと直売を中心に7年いちごを育てている農家です。この記事では、いちごが傷む原因、丹羽いちご園での選別基準、傷ませにくいパック詰めの手順を紹介します。
いちごはパック詰めで傷み方が変わる
同じ収穫でも、詰め方次第で持ちが大きく違ってきます。
まずは「販売用・加工用・販売しない実」に分ける
収穫したいちごをそのまま全部パックに詰めるのではなく、先に3つに分けるのが基本です。うちでは、直売に回す実、加工用に回す実、販売しない実の3区分で分けてから詰めています。
見た目だけでなく、柔らかさ・汁・においも見る
色づきが良くても、指で軽く触って柔らかすぎる実や、ヘタの周りに汁がにじんでいる実は、パックの中で他の実を傷める原因になります。においに酸っぱさや発酵臭がある実も同様です。
いちごがつぶれる・底から傷む主な原因
パックの底だけつぶれている場合と、汁が出ている・カビや発酵臭がある場合とでは、原因も対処も異なります。前者は詰め方による圧迫痕、後者は傷み・腐敗のサインなので、汁や発酵臭がある実は詰め方を見直す前に販売・加工から外してください。
熟しすぎた実を混ぜる
熟しすぎて柔らかくなった実は、他の実の重みでつぶれやすい状態です。硬さがそろわないまま詰めると、柔らかい実から先に傷んでいきます。
実同士やヘタが押し合っている
実を詰めすぎたり、向きをそろえずに詰めたりすると、ヘタの硬い部分が隣の実に当たり続けて圧迫痕になりやすいので注意が必要です。うちでは、1パックあたり実同士に少し隙間ができる本数を目安に詰め、ヘタ同士が触れないよう向きをそろえています。
収穫後に温度が上がり、結露する
収穫したいちごを直射日光の当たる場所に置いたままにすると、パック内の温度が上がった状態から涼しい場所へ移したときに結露が起きやすくなります。うちでは、収穫後10分以内をめどに日陰へ移動させることを徹底しました。
パックの底に負担が集中する
2段以上重ねて詰めると、下の段の実に上の段の重みがかかり続けるので注意してください。うちでは、直売用は1段までにとどめ、どうしても2段にする場合は間に仕切りを入れて重みが直接かからないようにしています。
丹羽いちご園の選別基準
うちでは、収穫したその場で次の3区分に分けるようにしています。
| 実の状態 | 扱い |
|---|---|
| 硬さ・色・においに異常がない | そのまま直売に回す |
| やや柔らかい、小さな傷がある | 早めに加工用へ回す |
| 汁が出ている、カビ・発酵臭がある | 販売せず外す |
そのまま直売に回す実
硬さ・色づき・においのどれにも異常がない実だけが直売用の対象です。少しでも迷う実は、次の加工用の区分に回すようにしています。
早めに加工へ回す実
やや柔らかい実や小さな傷がある実は、その日のうちにジャムやスムージーなど加工に回します。農家直伝のいちごジャムの作り方や冷凍いちごスムージーの作り方で使っている実も、こうして選別したものです。
販売せずに外す実
汁が出ている、カビや発酵臭がある実は、直売にも加工にも回さず外すようにしています。腐りかけの実の見分け方はいちごが腐る見分け方にまとめました。
傷ませにくいパック詰めの手順
選別が終わったら、次の順番でパックに詰めています。
以前、収穫の忙しさで実の硬さをそろえずに詰めてしまい、翌日には底の実だけ傷んでいたことがあります。それ以来、詰める前の選別と、詰め終えた後の底の確認を欠かさないようにしました。
パックと緩衝材の選び方
用途によって、選ぶパックや緩衝材も変わります。
- 浅めのパックで実を1段に並べる
- 緩衝材は最低限でよい
- 詰めてからすぐ渡すのが前提
- 底に緩衝シートを敷く
- 実同士の間隔を広めにとる
- 保冷剤で温度上昇も防ぐ
少量を配る場合
知人に配る程度であれば、浅めのパックに1段で並べるだけで十分です。無理に段数を増やす必要はありません。
直売・マルシェで販売する場合
直売では、パックの底に薄い緩衝シートを敷いてから実を並べています。見た目の詰め方だけでなく、持ち帰り中の振動も考えて間隔をとるようにしました。
持ち運び時間が長い場合
車での移動時間が30分を超える場合は、保冷剤を併用しています。ただし実に直接当てると傷むので、保冷バッグの中でパックの外側にタオルや紙を挟んでから置くようにしてください。
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直売・配布に使えるいちご用トレーを見る
収穫したいちごを配る・直売するなら、実を押しつぶしにくい専用トレーを用意しておくと安心です。
買ったいちごを傷ませない持ち帰り方・保存方法
買う側の持ち帰り方でも、傷み方は変わります。
車内に置きっぱなしにしない
買ったいちごを車内に長時間放置すると、温度が上がって傷みが早まります。他の買い物より先に持ち帰るか、保冷バッグに入れておくと安心です。
帰宅後は状態を確認して早めに冷蔵する
持ち帰ったらパックを開けて状態を確認し、洗わずに冷蔵庫へ入れてください。洗うタイミングはいちごの正しい洗い方で解説しています。
傷みが進む実は加工へ回す
水っぽくなった実や、割れてしまった実は、そのまま食べるより加工に回すと無駄になりません。水っぽさの原因はいちごが水っぽい原因、割れた実はいちごの実が割れる原因で詳しく解説しています。すぐに食べきれない場合はいちごの冷凍保存方法も参考にしてください。
よくある質問
Q. 少し柔らかい実は販売してよいですか?
においや汁の有無を確認したうえで、問題がなければ加工用に回すのがおすすめです。直売にそのまま出すかどうかは、硬さに不安がある時点で見送るようにしています。
Q. パックの下の実だけ傷むのはなぜですか?
上に乗った実の重みが下の実に集中して伝わるためです。段数を増やしすぎない、詰め込みすぎないことで軽減できます。
Q. 売れ残りを翌日に持ち越してよいですか?
状態次第です。持ち越す場合は冷蔵し、翌日改めて硬さ・汁・においを確認してから判断してください。少しでも異常があれば販売は見送ります。
まとめ|収穫後は「選別して、押さず、温めない」が基本
いちごの傷みは、パックの詰め方以前に、収穫後の選別で大きく変わります。硬さ・汁・においを見て実を分け、詰めるときは押さえつけず、温度を上げないことが基本です。判断に迷ったら、この記事の選別基準に戻ってください。
7年やってきて、パック詰めは最後の仕上げというより、収穫直後の選別の延長だと感じています。
※この記事は、丹羽いちご園の実際の経験をもとに、AI(文章作成の補助)を活用して構成・執筆しています。栽培の判断は、お住まいの地域やご自身の環境に合わせてご検討ください。
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