直売でいちごを並べたのに、その日のうちに売り切れず残ってしまう。値段を下げるべきか、そもそも並べる量が多すぎるのか、判断に迷うことはありませんか。
先に確認したいのは、①その日の品出し量が来客数に合っていたか②パックと量り売り、どちらで出したか③午後の売り場が鮮度落ちして見えていないか、の順です。値段だけを疑って値下げを繰り返すと、利益を削るだけで売れ残りの原因が残ったままになることがあります。
私は埼玉県吉見町でいちご狩りと直売を中心に運営している農家です。この記事では、直売でいちごが売れ残る主な原因、量り売りへ切り替える判断、余った実の扱い方についてまとめました。
いちご直売で売れ残る時、最初に確認すること
値段を疑う前に、記録を分けて見る癖をつけると原因が見えやすくなります。
値段だけを原因にしない
売れ残ると「高すぎたのでは」と考えがちですが、原因は品出し量・並べ方・時間帯などいくつも考えられます。値下げは最後の手段と考えてください。
売れ残り・売り切れ・品質低下を分けて記録する
「売れ残った」「早々に売り切れた」「見た目が落ちて売れなかった」は原因も対策も違います。同じ「売れなかった日」として一括りにせず、分けて残しておくと翌シーズンの判断材料になります。
いちごが直売で売れ残る主な原因
原因ごとに、見るべきポイントが違います。
| 症状 | 当日の対策 |
|---|---|
| 品出し量が来客数より多い | 全量を並べず少量ずつ補充する |
| パックと量り売りの違いが伝わっていない | POPや声かけで選び方を案内する |
| 午後の売り場が鮮度落ちして見える | 午後は並べ方・陳列量を見直す |
朝の品出し量が、その日の来客に合っていない
天候や曜日で来客数は変わるのに、いつもと同じ量を並べてしまうと売れ残りやすくなります。対策は、開店時に全量を並べず、まず半分程度を出して様子を見ることです。一般的な直売所の運営では、開店後1〜2時間ごとに売れ行きを確認し、そのつど少量ずつ補充する形が調整しやすいとされています(これは一般的な直売運営の目安で、丹羽いちご園独自の実測値ではありません)。
パックと量り売りの選び方が、お客さんに伝わっていない
パック販売と量り売りを両方置いていても、違いが伝わらなければ選ばれにくくなります。対策は、値段や量の違いが一目で分かるPOPを添えることです。一般的な直売の工夫として、価格と内容量を1行で示すPOPを商品のすぐ手前に置くと、比較にかかる時間が短くなり選ばれやすくなるとされています(一般的な直売運営の目安で、丹羽いちご園独自の実測値ではありません)。
開店から2〜3時間程度はパック・量り売りを同じ量ずつ並べ、その後は残数を見ながら量り売りの割合を増やす、という時間帯での切り替えも一つの方法です。
品種・大きさ・熟度の違いが見えず、選びにくい
複数品種を扱う場合、味の違いが伝わらないと、お客さんはどれを選べばよいか迷って結局買わないこともあります。品種ごとの特徴は、簡単な案内を添えるようにしているところです。
午後に「鮮度が落ちたように見える」売り場になっている
朝並べたままの状態で午後まで置いておくと、実際の鮮度以上に古く見えてしまうことがあります。対策は、午後になったら残数を並べ替えて数を絞ることです。一般的な目安として、午後2〜3時頃に一度陳列量を半分程度まで絞り、見た目の密度を保つと鮮度感の低下を感じさせにくいとされています(一般的な直売運営の目安で、丹羽いちご園独自の実測値ではありません)。
丹羽いちご園が考える、量り売りへ切り替える判断
パック販売と量り売り、どちらが向くかはその日の状況で判断しています。
- 来客数が読みやすい日
- 贈答・まとめ買いの需要がある日
- 品質がそろっている実が多い日
- 収穫量が落ち着いてきた時期
- 大きさや形にばらつきがある日
- 少量ずつ買いたい来客が多い日
パック販売を優先する日
来客数が読みやすい日や、贈答用にまとめて買われることが多い日は、パック販売を優先しています。パックの選び方についてはいちごがつぶれる・底から傷む原因(選別とパック詰めのコツ)もあわせて参考にしてください。
量り売りが向く日
シーズン終盤で収穫量が落ち着いてきた頃や、実の大きさにばらつきが出やすい時期は、量り売りに切り替えることがあります。必要な分だけ買いたいお客さんにも選ばれやすいという印象です。
量り売りでも値下げを急がない理由
量り売りに切り替えたからといって、すぐに値下げする必要はありません。売り方を変えるだけで選ばれやすくなることも多く、値下げは品質や状況を見てから判断するようにしています。
売れ残りを減らす品出しの手順
並べ方の工夫次第で、売れ残りは減らせるものです。
収穫後に「先に売る実」と「後で回す実」を分ける
収穫したその日のうちに、状態を見ながら先に出す実と、少し置いても問題ない実を分けています。以前、雨の翌日で来客が少なそうな日に、いつも通りの品出し量で開店したところ、午後に売れ残りが目立ったことがありました。その日の品出し量・売れ残り量・来客の傾向を記録に残して振り返りました。
それ以降、雨の翌日や気温が低い日は、まず通常より少ない量から出し始め、来客の様子を見て追加する形に変えています。すべて同じように並べるより、鮮度の見え方を保ちやすいというのが実感です。
最初から全量を並べず、少量ずつ補充する
開店時から全量を並べてしまうと、売れ行きに関わらず在庫が目減りしていきます。少量ずつ出して様子を見ながら補充するほうが、売れ残りのリスクを抑えやすくなるでしょう。
天気・時間帯・SNS告知を販売量の判断に使う
雨の日や来客が少なそうな時間帯は、品出し量を控えめにしています。SNSでの告知状況も、その日の来客見込みを判断する材料の一つです。
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直売・品出しに使えるいちご用トレーを見る
量り売りやパック替えで実を移し替えるなら、押しつぶしにくい専用トレーがあると品出し作業がしやすいです。
余ったいちごを、値崩れさせずに扱う選択肢
売れ残った実は、そのまま値下げするより先に確認したいことがあります。
販売用から外す基準を先に決める
傷み・つぶれ・熟れすぎなど、販売用から外す基準を先に決めておくと、当日の判断に迷いません。実が水っぽく感じる場合の見分け方はいちごが水っぽい原因も参考にしてください。
加工・自家用・廃棄を混ぜない
販売用から外した実は、加工に回す分・自家用にする分・廃棄する分をその場で分けています。まとめて「余りもの」として扱うと、使える実まで無駄になりかねません。
翌年に活かすため、数字を記録する
その日の収穫量・品出し量・売れ残り量を記録しておくと、翌シーズンの品出し判断に活かせます。感覚だけに頼らず、数字を残す習慣をつけるようにしています。
よくある質問
量り売りはパック販売より儲かりますか?
一概にはいえません。パック詰めの手間が減る一方、会計や案内に時間がかかる場合もあります。その日の実の状態や来客層に合わせて使い分けるのが基本です。
雨の日は値下げすべきですか?
値下げより先に、品出し量を減らすことを検討してください。来客が少ない日に量を減らさず値下げだけで対応すると、利益を削るだけになりがちです。
雨の日のいちご狩り判断は雨予報でもいちご狩りに行ける?でも解説しています。
直売で使うはかりは何でもよいですか?
重さを代金の算定に使う量り売りは、計量法上の「取引」に当たります。使用するはかりが特定計量器に該当する場合は、検定証印または基準適合証印のあるものを使い、定期検査も受ける必要があります(埼玉県では原則2年に1回)。家庭用のスケールをそのまま取引に使わず、導入前に使用するはかりの対象可否を管轄の計量検定所へ確認してください。
まとめ|値下げより先に、品出し量と売り方を見直す
直売で売れ残ったときは、値段を疑う前に、品出し量・パックと量り売りの使い分け・売り場の見え方を確認してください。原因を分けて記録しておくことが、翌シーズンの判断材料になります。
品質やサイズのばらつきが気になる方はいちごの実が小さい原因、実割れが気になる方はいちごの実が割れる原因もあわせてご覧ください。
※この記事は、丹羽いちご園の実際の経験をもとに、AI(文章作成の補助)を活用して構成・執筆しています。栽培・直売運営の判断は、お住まいの地域やご自身の環境に合わせてご検討ください。
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