「いちごって品種がたくさんありすぎて、どれを選べばいいかわからない」——そんな声をよく聞きます。スーパーで見かける定番品種から、観光農園でしか食べられない希少品種、さらには白いちごまで、今や日本で栽培されているいちごの品種は300を超えると言われています。
農家として品種選びをするときは、「食べておいしいか」だけでなく「育てやすいか」「収量は安定するか」「市場での評価はどうか」など、複数の観点から判断する必要があります。
この記事では、現在注目度の高い主要11品種について、農家目線で味・栽培難易度・収量などを徹底比較します。品種選びの参考にしてください。
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品種選びで押さえる5つの観点
いちごの品種を選ぶ際に重要な観点は以下の5つです。この軸で各品種を評価することで、自分の栽培環境や販路に合った品種を選びやすくなります。
① 味(甘さ・酸味のバランス):生食向けか加工向けか、ターゲット顧客の好みに合っているか
② 収量・安定性:シーズンを通じて安定した収量が見込めるか
③ 栽培難易度:病害抵抗性・環境適応性・管理の手間
④ 果実の硬さ・日持ち:流通に耐えられるか、観光農園向けか
⑤ ブランド力・希少性:高値がつくか、差別化できるか
主要11品種の特徴詳細
1. べにたま(埼玉県育成)
埼玉県が育成した比較的新しい品種。大粒で糖度が高く、ジューシーな食感が特徴です。甘みが強く酸味が控えめで、子どもや甘党の方に特に人気があります。病気にも比較的強く育てやすいため、新規就農者にも向いています。
2. よつぼし(農研機構育成)
甘み・酸味・うま味のバランスが良く、コクのある甘さが特徴です。四季成り性があるため、春以外にも収穫できる可能性があります。生食にも加工にも適しており、用途の幅が広い品種です。家庭栽培でも人気が高い品種でもあります。
3. ベリーポップすず
中粒で可愛らしい見た目と、しっかりした果肉が特徴です。甘みが強く酸味は少なめで、耐病性があり家庭菜園でも育てやすい品種です。実の色が鮮やかで見た目の訴求力も高く、観光農園向けにも適しています。
4. みくのか
果肉がしっかりしており、流通向きの品種として評価されています。甘みと酸味のバランスが良く、収量が多くて安定した品質を維持しやすいのが農家からも好評の点です。流通・直売の両方に対応できるバランスの取れた品種です。
5. 紅ほっぺ(静岡県育成)
長年にわたって安定した人気を誇るロングセラー品種。大粒で鮮やかな赤色が特徴で、甘みと酸味がしっかりしており濃厚な味わいがあります。収穫量は多いですが、栽培にはやや手間がかかる品種です。名前の認知度が高くブランド力もあります。
6. ほしうらら
比較的新しい品種で大粒な見た目が美しく、さっぱりとした甘さと爽やかな酸味が特徴です。育てやすく病気にも比較的強いため、栽培初心者にも向いている品種です。
7. 天使のいちご(白いちご)
真っ白な果実が特徴の高級白いちご。甘さが強く酸味が少なくまろやかな味わいで、贈答品としても人気があります。栽培が難しく生産量が限られるため希少性が高く、通常の赤いちごより高値で販売できます。
8. 淡雪(白いちご)
淡いピンク色が特徴の白いちごです。優しい甘さと強い香りが魅力で、比較的育てやすい白いちごとして農家にも人気があります。ただし寒さに弱いため、温度管理には注意が必要です。
9. パールホワイト(白いちご)
完全に白い果皮と上品な見た目が特徴の白いちご。酸味がほぼなくフルーティーな甘さが際立ちます。デリケートな品種で管理が難しく、栽培経験が必要です。高級品として差別化できる品種です。
10. おいCベリー(佐賀県育成)
ビタミンCが非常に豊富で健康志向の消費者に人気の品種。甘さと酸味のバランスが良く爽やかな後味が特徴です。育てやすく収量も多いため、産地では安定した人気を誇っています。
11. あまりん(埼玉県育成)
埼玉県が育成した圧倒的な甘さで注目される品種。糖度が非常に高く酸味が少ないため、甘いいちごを求める消費者に大人気です。栽培はやや難しく収量も多くはありませんが、高糖度ブランドとして高値が期待できます。
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品種比較一覧表
| 品種名 | 甘さ | 酸味 | 果肉の硬さ | 栽培難易度 | 収量 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| べにたま | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 易しい | ★★★★☆ | 生食・直売・観光農園 |
| よつぼし | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 普通 | ★★★☆☆ | 生食・加工・家庭菜園 |
| ベリーポップすず | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 易しい | ★★★☆☆ | 生食・観光農園 |
| みくのか | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 普通 | ★★★★★ | 流通・直売 |
| 紅ほっぺ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | やや難 | ★★★★☆ | 生食・流通 |
| ほしうらら | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 易しい | ★★★☆☆ | 生食・家庭菜園 |
| 天使のいちご | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | 難しい | ★★☆☆☆ | 贈答・高級直売 |
| 淡雪 | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | やや難 | ★★★☆☆ | 贈答・直売 |
| パールホワイト | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | 難しい | ★★☆☆☆ | 贈答・高級直売 |
| おいCベリー | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 易しい | ★★★★★ | 生食・健康志向向け |
| あまりん | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | 難しい | ★☆☆☆☆ | 高糖度ブランド・贈答 |
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目的別おすすめ品種
初心者・栽培しやすさ重視の方
べにたま・ベリーポップすず・ほしうらら・おいCベリーがおすすめです。いずれも耐病性が高く育てやすく、安定した収量が期待できます。
観光農園・直売で差別化したい方
白いちご(天使のいちご・淡雪・パールホワイト)やあまりんは希少性が高く、通常の品種と組み合わせることで価格帯の幅を広げられます。ただし、栽培難易度が高いため、まずは一部のベッドで試験導入することを推奨します。
流通量・収量を重視する方
みくのか・おいCベリーは収量が多く安定しています。果肉もしっかりしているため流通にも向いており、大量生産での安定した販売に適しています。
よくある質問(Q&A)
Q1. 複数品種を混在させて栽培するのは難しいですか?
難しいですが観光農園では差別化に有効です。品種ごとに花芽分化のタイミングや収穫時期が異なるため、複数品種を管理する場合は品種ごとの特性を十分に把握した上で、別ベッドで管理することが基本です。同じ肥料・同じ灌水で管理しようとすると、品種によって生育差が大きくなる可能性があります。
Q2. 白いちごは本当に甘いのですか?
甘さは個体差・管理・収穫タイミングによって変わりますが、白いちごは一般的に酸味が極めて少ないため、同じ糖度でも「甘く感じやすい」という特徴があります。糖度そのものが赤いちごより著しく高いわけではありませんが、酸味がない分まろやかな甘さとして感じられます。
Q3. 品種によって追肥の量や管理方法は大きく変わりますか?
基本的な管理(温度・水・肥料)の考え方は品種を問わず共通ですが、品種ごとに最適なEC値・液肥濃度・収穫時期の見極め方が若干異なります。新しく品種を導入する際は、その品種の試験栽培データや種苗メーカーの栽培マニュアルを参考にしながら、自分の圃場の環境に合わせて調整していくことが重要です。
まとめ
いちご品種比較のポイントをまとめます。
✅ 甘さ重視なら「あまりん・べにたま・白いちご系」:酸味が少なく糖度が高い品種が揃っている
✅ 収量・安定性重視なら「みくのか・おいCベリー」:果肉も硬く流通にも対応
✅ 栽培初心者には「べにたま・ベリーポップすず・ほしうらら」:耐病性が高く育てやすい
✅ 差別化・高付加価値なら「白いちご系・あまりん」:希少性と価格プレミアムが期待できる
✅ 生食と加工どちらにも使うなら「よつぼし・みくのか」:バランス型で用途の幅が広い
✅ 複数品種の混在栽培は管理が複雑:差別化効果と管理コストのトレードオフを理解した上で導入する
✅ 新品種は試験区画から始める:自分の農場環境に合うかどうかを小規模で確認してから本格導入する
品種選びは一度決めると何年も影響し続ける重要な判断です。目的・販路・管理能力を総合的に考えながら、自分の農場に最適な品種を選んでいきましょう。
※この記事はAIを活用して執筆・修正しています。

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