苺農家・丹羽が語る、吉村農園さん「ランナー受け準備」動画を見ての本音レビュー
こんにちは。埼玉県比企郡吉見町でいちご狩り農園を営んでおります、「丹羽いちご園」の丹羽です。今日は、同じくいちご農家として尊敬している吉村農園さんのYouTube動画「ランナー受け準備」の内容を、同業者の目線で深掘りしつつ、正直な感想をお届けします。
実は私も、毎回吉村さんの動画更新を楽しみにしているファンの一人です。今回も、5月16日に公開された「ランナー受け準備」の回を拝見し、思わず「わかる!」「なるほど!」と何度も相槌を打ちながら観ておりました。
ランナー受け作業、いよいよ始まる
私たちいちご農家にとって、収穫の終わりは「ひと段落」ではなく、次の苗作りの始まりです。今回吉村さんが紹介されていた「ランナー受け作業」は、翌年の収穫を左右するとても重要な仕事。吉村農園さんでも、例年とは違った新しい取り組みを始めた様子が伝わってきました。
昨年の猛暑による苗のダメージや、通気性不足による失敗談に触れられていた点も、非常に共感しました。私たち丹羽いちご園も、昨年の苗づくりは本当に苦労しました。特に「土が乾いて硬くなってしまい、ランナーがうまく活着しない」「蒸れによる根腐れリスク」など、同じ悩みを抱えていたからです。
通気性改善への工夫に感心
吉村さんが紹介されていた「スクスクトレー+ポット受け」は、非常に理にかなったやり方だと感じました。私たちもポット受けは何年か前から取り入れており、通気性確保の重要性を痛感しています。
特に、動画内で「全てのトレーにびっしり置かず、間隔を空けて風通しを良くしている」という説明には「なるほど」と唸りました。確かに、いくらポットを使っても密集させてしまっては意味がありません。風通しと日当たり、この2つを両立させるための「置き方の工夫」こそ、長年やってきた農家だからこそ気付ける“勘所”なのだと感じます。
また、白いプラスチックの上で苗が焼けてしまうリスクにも触れていて、細かい部分まで配慮されていることがよく伝わってきました。こうした「小さな失敗を積み重ね、改善し続ける姿勢」が、長く愛される農園作りにつながっているのだろうと感心しました。
乾いた土ではなく、しっかり湿らせた土で受ける大切さ
動画で何度も繰り返し説明されていた「土の湿り具合」については、まさにその通りだと思いました。実際、私たちも「乾いたポットに無理やりランナーを差してしまい、クラウン(株元)が浮いてしまった」「根が出ずに枯れてしまった」そんな苦い経験を何度もしています。
「しっかり湿らせ、土が締まった状態で差す」というアドバイスは、シンプルながら最も大切なポイント。これを怠ると、苗がうまく根付かず、最終的な収穫量にも大きく響きます。動画を見て、改めてこの工程を丁寧にやろうと心に誓いました。
農業を目指す子供たちへのメッセージに心打たれる
今回の動画の中で、吉村さんが「人間ドックに行った時、スタッフさんのお子さんが『将来いちご農家になりたい』と言っていた」という話がありました。これを聞いて、思わず胸が熱くなりました。
いちご農家は、決して楽な仕事ではありません。天候に左右され、体力勝負、土にまみれ、水に濡れ、汗だくになりながらの毎日です。しかし、子供たちが「やってみたい」「憧れる」と言ってくれる職業であり続けたい。そのためには、私たち現役農家が、農業の魅力や可能性をもっともっと発信していかなければならないと感じました。
吉村さんのように、YouTubeで積極的に発信し、農業を身近に感じてもらえるような取り組みは本当に素晴らしいと思います。私も見習いたいですし、同じように「農家ってカッコいい」「自分もやってみたい」と思ってもらえるような農園作りを続けていきたいです。
特製ジンジャーエールの話に思わずニヤリ
最後に登場した「特製ジンジャーエール」の話。実は、私も暑い日など、無性に炭酸が飲みたくなります(笑)。オリジナルジンジャーエールの開発話にワクワクしました。
農園で採れたものを活用し、来園者に「ここでしか味わえない一杯」を楽しんでもらう取り組みは、農園の魅力を高める大きなポイントです。
「吉村農園さんでジンジャーエールが飲める日」を、勝手に楽しみにしていますし、埼玉から遊びに行った際にはぜひ飲ませていただきたいと思いました。
まとめ:挑戦を続ける姿に学び、私たちも前へ進む
今回の動画を拝見し、私たち丹羽いちご園もまだまだ学ぶことばかりだと痛感しました。「今年は通気性を改善して挑戦する」「失敗を恐れず、試行錯誤を続ける」「農業の魅力を発信し続ける」その姿勢に、大きな刺激をもらいました。
農業に正解はありません。毎年、天候も状況も変わります。だからこそ、農家同士が情報を共有し、学び合い、より良い方法を探し続けることが大切だと改めて感じました。
吉村農園さん、素晴らしい発信をありがとうございます。これからも一緒に、いちご農家として成長し続けていけたら嬉しいです。
埼玉県吉見町「丹羽いちご園」
丹羽より
吉村農園さんの取り組みを参考に、私たちもさらに良いいちご作りを目指していきます。読者の皆さんも、ぜひ農業の世界に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
これからも農業の魅力をお届けしてまいりますので、応援よろしくお願いいたします。
🔗 参考元動画はこちら(YouTube)
コメント