いちごを種から育てるなら品種は?丹羽いちご園がよつぼし・ベリーポップすずを選んだ理由

いちごを種から育てるなら品種は?種子繁殖型だけが種から育てられることを示すアイキャッチ画像

いちごを種から育ててみたいと思ったとき、「どの品種の種を買えばいいのか」で止まってしまうことがあります。

先に結論から書きます。いちごは、どの品種でも種から育てられるわけではありません。種から育てられるのは「種子繁殖型」と呼ばれる一部の品種だけです。

丹羽いちご園が実生(種から育てること)で使っているのは、よつぼしとベリーポップすずの2品種です。選んだ理由は、食味・収量と育てやすさ・産地での評判の3つ。そして実生そのものを試している一番の狙いは、親株管理とランナー育苗の手間を減らすことです。

この記事でわかること

  • 種から育てられるいちご品種が限られている理由
  • 丹羽いちご園がよつぼし・ベリーポップすずを選んだ3つの理由
  • 実生を試している本当の狙い
目次

種から育てられるいちごは限られている

いちごは普通、ランナー(つる)から出た子株を採って増やします。この方法だと、親と同じ性質の苗が増えます。

一方で、種から育てられるように開発された品種があります。これが種子繁殖型と呼ばれる品種です。

よつぼしとベリーポップすずは種子繁殖型の品種

よつぼしは、三重県・香川県・千葉県と農研機構が共同で開発した品種で、日本で最初に実用化された種子繁殖型のいちごとして知られています(農研機構の品種情報)。ベリーポップすずは、民間企業として初めての種子繁殖型品種とされています。

丹羽いちご園がこの2品種を使っているのは、実生をやるうえで現実的な選択肢がこの範囲にあるためでもあります。

育苗トレイに播かれたいちごの小さな種と、発芽したばかりの細い実生苗のイメージ

※種子繁殖型いちごの育苗を再現したイメージ画像です。

F1なので、採った種をまいても同じものにはならない

ここは先に知っておいたほうがいい注意点です。よつぼし・ベリーポップすずはどちらもF1(一代交雑種)です。

そのため、育った実から種を採ってまいても、同じ品種にはなりません。続けて実生をやるなら、その都度種苗業者から種子や苗を手に入れる必要があります。自家採種でまわしていく前提では考えないほうが安全です。

丹羽いちご園がこの2品種を選んだ3つの理由

①食味で選んだ

1つめは味です。実際に食べたうえで、うちで扱いたい味だと判断しています。

よつぼし・ベリーポップすずが他の品種と比べてどんな味の傾向なのかは「あまりんを他品種と比較!糖度・収穫量・育てやすさの違い」でまとめています。

②収量と育てやすさで選んだ

2つめは、実の量と株の扱いやすさです。味だけがよくても、量が取れなかったり管理が難しかったりすると続きません。

③産地・周囲での評判で選んだ

3つめは、産地や周りでの評判です。すでに扱っている人の話を聞けるかどうかは、初めての品種を入れるときの判断材料になります。

丹羽いちご園の品種選定で見ているところ

  • 実際に食べて、うちで扱いたい味かどうか
  • 実の量が取れるか
  • 株の管理がしやすいか
  • 産地や周囲で扱っている人がいて、話を聞けるか

実生を試す一番の狙いは「手間を減らすこと」

そもそもなぜ実生を試しているのか。丹羽いちご園の一番の狙いは、親株管理とランナー育苗の手間を減らすことです。

ランナーから苗を採る方法では、親株を持ち越して管理し、そこからランナーを伸ばして子株を受ける工程が必要になります。この工程自体をなくせるかどうかを見ています。

一般的にも、種子繁殖型品種の利点として、親株の管理やランナーからの育苗の手間が省ける点、その期間に必要だった防除の手間が減る点が挙げられています。

苗の作り方 特徴
ランナー育苗 親と同じ性質の苗が増える。親株の管理とランナーを受ける工程が必要
実生(種から) 親株管理とランナー育苗の工程を省ける。品種は種子繁殖型に限られ、F1なので毎回種子・苗を入手する

丹羽いちご園では、ランナー育苗と購入苗、実生の3つを組み合わせて来シーズンの苗を用意しています。全体の考え方は「いちご狩り閉園後、来シーズンの苗はどう準備する?丹羽いちご園の3つの方法」で書きました。

実際に種からやってみて分かったこと

種まきの手順や、実際の発芽の様子は「いちごを種から育てる新しい方法|発芽と植え替え」でまとめています。いちごの種は覆土を厚くすると発芽しにくいため、浅くまくのがポイントです。

その後、育った実生苗を早期定植したところ、2週間で根が露出するということも起きました。この経過は「いちごの定植後に根が露出したら?早期定植2週間で起きたことと丹羽いちご園の対処」で写真つきで紹介しています。

よくある質問

Q. いちごはどの品種でも種から育てられますか?

いいえ。種から育てられるのは種子繁殖型と呼ばれる一部の品種です。丹羽いちご園が使っているのはよつぼしとベリーポップすずです。

Q. 育てたいちごから種を採ってまけますか?

まくことはできますが、同じ品種にはなりません。よつぼし・ベリーポップすずはF1(一代交雑種)のため、続けて栽培するなら種苗業者から種子や苗を入手する必要があります。

Q. 実生にするとランナー育苗より楽になりますか?

丹羽いちご園が期待しているのは、親株管理とランナー育苗の工程を省ける点です。ただし種まきから苗にするまでの管理は別途必要になるため、手間がゼロになるわけではありません。

Q. どの品種を選べばいいですか?

丹羽いちご園は食味・収量と育てやすさ・産地での評判の3つで選びました。栽培する環境や売り先によって優先順位は変わるため、周囲で扱っている人に話を聞けるかどうかも判断材料になります。

Q. 種子はどこで買えますか?

種子繁殖型品種の種子や苗は、取り扱いのある種苗業者から入手します。品種によって取り扱い状況が変わるため、購入前に販売元へ確認してください。

この記事はAI(Claude)の支援で作成し、農家本人(丹羽)が内容を確認・監修しています。

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