育苗中の苗が小さい、生育が遅いと感じても、丹羽いちご園ではそれ自体を大きな問題にはしていません。気をつけているのは、新しい葉が出ているかどうかです。

新葉が展開している苗は根も動いていることが多く、小さくても様子を見る対象にできます。反対に注意しているのは、新しい葉が出ず株が更新されていない「老化苗」です。この記事では、その見分け方と、判断に迷う苗をどう扱っているかを紹介します。

結論|丹羽いちご園が本当に注意しているのは「老化苗」

育苗中の苗を見るとき、丹羽いちご園が優先して確認しているのは次の3つです。

  • クラウンに変化・充実感があるか
  • 新しい葉が出て、株が更新され続けているか
  • 葉の異常が一時的なものか、病気による可能性があるか

小さい・生育が遅いという見た目だけでは判断しません。新葉が動いているうちは、まだ様子を見る余地があると考えています。

なお、この記事で扱うのは育苗途中の見極めです。定植できる苗かどうかを最終的に判定する方法については、いちご苗の定植OKを見極めるときに確認したい根とクラウンで詳しく整理しています。

なぜ「小ささ」より「老化」を見ているのか

育苗できるポット数や置き場所には限りがあります。生育が遅れた苗をすべて特別扱いしていては、管理の手間がかさみます。丹羽いちご園では鉢増しをせず7.5cmのポリポットで育苗していますが、そのぶん1株ごとの状態を効率よく見極める必要があります。

新葉が展開している苗は根も動いていることが多い

丹羽いちご園では、新しい葉が展開している苗は、根も動いている(発根が進んでいる)ことが多いと捉えています。見た目が小さくても、新葉が次々に出ているなら、生育が止まっているわけではありません。

そのため、株が小さいという理由だけで扱いを変えることはしていません。むしろ「新しい葉が出続けているか」を、生育が順調かどうかの目安にしています。

逆に注意しているのは、新しい葉が出ず更新が止まった老化苗

反対に気にしているのは、新しい葉が出ないまま古い葉だけが残り、株全体が更新されていない状態の苗です。見た目の大きさが十分でも、新葉の動きが止まっているなら注意が必要という考え方です。

「小さいから心配」ではなく「新しくなっていないから心配」という視点で見ると、判断のポイントが変わってきます。

見分けるときに気をつけている3つのポイント

いちごの苗、順調と老化の見分け方。左:新しい葉が出ている状態は順調、右:新しい葉が出ていない状態は老化苗のサイン

クラウンの状態

クラウンは葉の付け根が集まる株の中心部です。ここに変化があるか、株元が安定しているかを見ます。クラウン周辺が黒ずんでいる、軟らかく崩れているといった強い傷みが見られる場合は、生育の遅れとは別に注意する対象にしています。

新しい葉が出ているか(老化していないか)

先に触れたとおり、新葉が展開し続けているかどうかが最も気にしているポイントです。葉の枚数や大きさより、更新が続いているかを見ています。

一時的な変化か、病気による可能性があるか

葉の様子がおかしいと感じても、暑さや水切れによる一時的な変化のことがあります。丹羽いちご園でも、変な葉が一時的に出ても、そのあと回復するケースを経験しています。

ただし、萎黄病のような病気は見た目での判別が難しく、経験上はたいてい良くない結果につながることが多いという実感もあります。一時的な変化と決めつけて様子を見続けるのではなく、変化が続くようなら病気の可能性も含めて注意して見るようにしています。

見た目のしおれが水分不足によるものかどうかを切り分けたいときは、水やりチェッカーのような道具を使うと、水分要因を先に除外しやすくなります。

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水切れかどうかを見た目だけで判断しないために

葉のしおれが水分不足によるものか、それ以外の原因によるものかを切り分けたいときは、ポットに挿すだけで水分量の目安が分かる水やりチェッカーが判断材料になります。

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判断に迷う苗はどうしているか

クラウンや葉の状態を見ても、その場ですぐに残す・外すを決めきれない苗もあります。丹羽いちご園では、そういった苗を「太郎苗」の置き場所に置いています。

太郎苗はもともと予備苗という位置づけのため、様子が心配な苗をそこに置いておいても、定植に必要な本数の計画には影響しにくいという考え方です。判断に迷った苗を無理にその場で決めず、予備の枠の中で経過を見られる仕組みにしています。

歩留まりを見込んだ予備苗の本数の考え方は、いちごの予備苗を何本用意するか考える方法で詳しく紹介しています。苗を外す判断への不安が強い場合は、先に全体の苗数と不足時の対応を整理しておくと判断しやすくなります。

いつ判断するか(定植OKの見極めとの違い)

育苗途中の見極めは、一度だけの最終判定ではありません。新葉の動きやクラウンの変化に気づくたびに、経過を見ながら扱いを見直しています。

時期 確認する内容
育苗途中 新葉が出ているか(老化していないか)、クラウンや葉に異常がないかを見る
定植直前 本圃へ植えられる状態かを最終確認する。根の回り方・クラウン・株全体の充実度を見る

育苗途中で小さい苗が、必ず定植できないとは限りません。新葉が出続けているなら、定植前の最終確認まで様子を見る余地があります。

よくある質問

小さい苗はそれだけで対象になりますか?

いいえ。丹羽いちご園では、小ささだけで扱いを変えることはしていません。新しい葉が展開し続けているかどうかを優先して見ています。

判断に迷ったらどうしていますか?

その場で決めきれない苗は、太郎苗(予備苗)の置き場所に置いて経過を見ています。予備という位置づけの枠の中で観察できるため、無理にその場で残す・外すを決める必要がありません。

見分けで難しいと感じることはありますか?

萎黄病のような病気は見た目での判別が難しいと感じています。変な葉が一時的に出ても回復することがある一方で、経験上はたいてい良くない結果につながることが多いという実感もあります。一時的な変化と決めつけず、変化が続くようなら注意して見るようにしています。

この記事はAI(Claude)の支援で作成し、農家本人(丹羽)が内容を確認・監修しています。