いちご農家の5月は暇?いや、ここからが本当の勝負だ!

「吉村農園さんの最新育苗ハウス動画」を見て思ったこと

皆さん、こんにちは。
埼玉県吉見町でいちご狩り農園を営んでおります「丹羽いちご園」の丹羽です。

私が個人的にいつも楽しみに拝見している吉村農園さんのYouTube動画について、同じいちご農家としての視点から感想を綴っていきたいと思います。

吉村さんの動画は、いちご農家として本当に学びになることが多く、作業の合間や夜の一息ついた時間に必ずチェックしています。
5月14日配信の最新動画では、**「育苗ハウスの停点観測」**というテーマで、現在育てている品種や栽培管理のポイントを分かりやすく説明されていましたね。今回はその動画を観て、私自身が感じたことや、共感したこと、また自分自身の取り組みとの違いについて、じっくりと書きたいと思います。

「いちご農家の5月」――リズムが変わるタイミング

まず、今回の動画を見ていて一番強く共感したのが、**「5月の農家のリズム」**についてのお話でした。

私たちいちご農家は、どうしても「収穫期」が一番の繁忙期になります。特に観光農園をやっていると、1月からゴールデンウィークにかけては、まさに戦場のような毎日。お客様対応、いちごの管理、パック詰め、発送、イベント準備…。朝から晩まで駆け回る日々が続きます。

その反動で、ゴールデンウィークが終わった5月半ば頃から、急に「手持ち無沙汰」になる感覚、これは私も毎年感じています。

吉村さんが動画で「ちょっと5月病のようだ」とお話しされていたのを聞き、「あぁ、やっぱりどこの農家さんも同じなんだな」と思わず頷いてしまいました。

収穫期の忙しさが一段落すると、急に時間がぽっかりと空いてしまう。朝も少しだけゆっくりできるようになり、「さて、これから何をしようか」と思案する…。でも、その空いた時間をうまく活かして次の作業や新しいチャレンジに向かっていく姿勢、これは本当に素晴らしいと感じました。

「ランナー育成」――丹羽いちご園でも始まりました

動画では、**「ランナー育成作業」**が本格的に始まったというお話がありました。

吉村さんのところでは、土耕で育てた親株から出たランナーを「ポット受け」に切り替えたそうですね。昨年、病気で苦労されたというお話もあり、試行錯誤しながらより良い方法を模索されている姿に、私自身も励まされました。

実は、丹羽いちご園でもここ数年、ポット受けへの切り替えを進めています。以前は、親株の周りに直接ランナーを受けてそのまま苗を育てていましたが、やはり風通しや病気のリスクを考えると、**「ポット受け+スペース確保」**はかなり有効だと感じています。

それにしても、吉村さんの動画で映っていたランナーの量には驚きました。あれだけしっかりランナーが伸びているということは、親株の管理がとても丁寧で、ストレスの少ない環境を作れている証拠だと思います。土づくり、肥料、水管理、日々の観察…。どれも手間がかかる作業ですが、その積み重ねがこうして結果に表れているのだなと、画面越しに感心しきりでした。

「水管理」と「肥料管理」――シンプルだけど奥が深い

動画では、**「水をしっかり与えることの重要性」についても触れられていましたね。特に5月のこの時期、昼間のハウス内はかなり高温になります。水切れを起こさないように注意しながらも、「やりすぎは逆効果」**という微妙なバランス…。これは私たちいちご農家にとって永遠の課題です。

吉村さんは「服をあんまり乾かさないように、横から水をかける」と説明されていましたが、まさにその通り。直接株元にドバドバと水をやると、どうしても根腐れや病気のリスクが高まります。私も朝一番でハウスを回りながら、葉の色やツヤ、土の乾き具合をじっと観察し、植物の声を聞くように心がけています。

また、動画内で登場した「エコロング80」というコーティング肥料も、興味深く拝見しました。丹羽いちご園では、別の緩効性肥料を使っていますが、「ゆっくりと効く肥料」の重要性は同じです。ランナー育成期は、急激に効く肥料ではなく、じわじわと効果が続くタイプが理想的ですよね。お互いにそれぞれのやり方を試しながら、最適な管理を目指していきたいものです。

「新しい取り組みを考える時間」

さらに、今回の動画で印象に残ったのが、「時間ができたからこそ、新しい取り組みを考える」という吉村さんの姿勢でした。

朝の水やり作業が自動化され、3時間がわずか15分程度に短縮されたことで、その分の時間を有効活用しようとされている点、私も大いに見習いたいと思いました。

農家は、どうしても「忙しさ」に慣れてしまうと、手が空いた時に「何もしない」ことが習慣化してしまいがちです。しかし、吉村さんのように「次の一手」を常に考え、行動に移していく姿勢は、本当に素晴らしいと感じました。私自身も、5月から夏にかけての時間を無駄にせず、来シーズンに向けて準備を進めていきたいと思います。

「ゴールデンタイム」――働き方を見直すヒント

最後に、動画後半で吉村さんが保育参観に参加された際の「園長先生のお話」について触れていたのも、とても印象的でした。

**「9時から17時までのゴールデンタイムをどう活かすか」**というお話は、農業に限らず、どんな仕事にも通じる大切な考え方だと感じました。

私たち農家は、早朝から働くのが当たり前のようになっていますが、その分、日中のゴールデンタイムに集中力が落ちてしまうこともしばしばあります。特に夏場は、昼間の暑さでどうしてもパフォーマンスが下がりがち。

だからこそ、しっかり休息を取り、日中の効率を最大化する工夫が必要だと改めて気づかされました。私もこれからは、夜更かしを控えめにし、日中にしっかり動ける体づくりを心がけていきたいと思います。

まとめ――農家同士、学び合いながら前へ進もう

今回、吉村農園さんの動画を見て、改めて**「農家同士、学び合い、刺激し合うことの大切さ」**を実感しました。

YouTubeという形で、全国の農家がリアルな情報を発信し合える時代。これは本当にありがたいことですし、私もこうして感想を綴ることで、少しでも何かお返しができたら嬉しく思います。

丹羽いちご園も、今年は**「より健康な苗づくり」「作業効率アップ」**を目標に、日々取り組んでいます。まだまだ試行錯誤の連続ですが、吉村さんのように前向きにチャレンジし続ける姿勢を大切に、これからも頑張っていきます。

もしこの記事を読んで、「丹羽いちご園ってどんなところだろう?」と少しでも気になった方がいらっしゃいましたら、ぜひ吉見町まで遊びにいらしてください。来シーズンも、真っ赤に実ったいちごをたくさん用意して、皆さんのお越しをお待ちしております。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回の感想ブログでお会いしましょう!

🔗 参考元動画はこちら(YouTube)

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