高温対策補助金【令和7年度】農家が使える支援事業を解説

私はいちごを育てはじめて、もう7年になります。最近つくづく感じるのは、夏の暑さが年々きつくなっているということです。

令和5年・6年と、かつてない猛暑が続きました。苗を植えても活着しない、花芽の分化が遅れて収穫が例年より1か月近くずれ込む——そんな年が重なっています。「このまま何もしなくていいのか」と、頭を悩ませている農家の方も多いのではないでしょうか。

そこでぜひ知ってほしい制度があります。「高温対策等園芸産地育成緊急支援事業」です。ヒートポンプや遮光資材などの導入費用を、最大で半額補助してくれる制度です。この記事では、農家の立場からこの事業の中身をわかりやすくお伝えします。

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目次

なぜ今、高温対策が急務なのか

猛暑がいちご農家に与えた2つの打撃

私がここ数年で特に困ったのは、2つの場面でした。ひとつは、8月の定植時期に苗がうまく活着しないことです。気温が30度を超える日が続くと、植えつけた苗が根を張る前に弱ってしまいます。

もうひとつは、花芽分化の遅れです。いちごは気温が下がると花芽をつくり、それが収穫につながります。ところが高温が続くと花芽ができにくく、例年11月に出荷できる分が12月にずれ込んでしまいます。

高温障害が農業経営を直撃する理由

いちごの年末需要はとても高く、12月に出荷できるかどうかが農家の年間収入を大きく左右します。収穫が1か月遅れると、その分だけ年内の売り上げが落ちます。

気象庁のデータによると、日本の夏の平均気温は1980年代と比べて3度以上上昇しています。この傾向は今後も続くと予測されており、高温対策はもはや「あればいい設備」ではなく「ないと農業が成り立たない設備」になりつつあります。

「高温対策等園芸産地育成緊急支援事業」とは

制度の目的と背景

この事業は、令和5年の記録的猛暑を受けて農林水産省が打ち出した支援制度です。野菜・花き・果樹を栽培する農業者が高温対策の設備を導入する際に、費用の一部を補助してくれます。

地球温暖化が進むなかで、猛暑をふくむ異常気象は今後も繰り返し発生すると想定されています。農家が自力で設備投資できるよう、国・県が後押しする制度です。

補助率と金額感

補助率は、導入費用の2分の1以内です。上限額は1,000万円、下限額は15万円とされています。つまり補助を受けるには、最低でも30万円以上の経費が必要ということになります。

[st-mybox title=”金額の目安(計算例)” webicon=”” color=”#03A9F4″ bordercolor=”” bgcolor=”#E1F5FE” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

  • 遮光ネット30万円 → 自己負担15万円
  • ヒートポンプ200万円 → 自己負担100万円
  • かん水装置+設置工事100万円 → 自己負担50万円

*補助率は「2分の1以内」のため、実際の金額は事業実施主体に確認してください。

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補助対象となる設備・資材一覧

補助対象となる主な設備と資材をまとめました。意外と幅広い品目が対象になっているので、ぜひ一度確認してみてください。

カテゴリー 具体的な設備・資材の例
冷房・温度管理 ヒートポンプ、空調設備、冷風機
遮光・防暑 遮光ネット、反射シート、遮熱フィルム
水管理 かん水装置、細霧冷房設備
施設改修 既存ハウスの高軒高化(換気改善)
付帯工事費 上記設備の設置に必要な工事費

[st-mybox title=”注意!対象外となる経費” webicon=”st-svg-exclamation-circle” color=”#e53935″ bordercolor=”” bgcolor=”#FFEBEE” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

  • 廃棄費・撤去費
  • 消耗品(農薬・資材の交換品など)
  • 消費税分

リースによる導入も可能ですが、事前に事業実施主体への確認が必要です。

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申請の流れと注意点

まず地域の窓口に相談する

申請は個人で直接県に出すのではなく、地域の「事業実施主体」を通じて行います。事業実施主体とは、お住まいの市町村の農業担当課・JA・地域農業再生協議会のことです。

「この事業を使いたい」と伝えるだけで、担当の方が手続きをひとつひとつ案内してくれます。何を買うか決まっていない段階でも「検討しています」という相談から始めることができます。

締切に注意して早めに動く

令和7年度は、複数回の締切が設けられています。各地域の実施主体によって締切日が異なるため、「まだ先かな」と思っていると手遅れになることがあります。

補助金は申請すれば必ず通るわけではなく、予算の範囲内での採択となります。早めに相談することが、採択への一番の近道です。

[st-mybox title=”申請の基本的な流れ” webicon=”st-svg-check-circle” color=”#4caf50″ bordercolor=”” bgcolor=”#E8F5E9″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]

  1. 市町村農業担当・JAに相談する
  2. 事業実施要望書を事業実施主体に提出する
  3. 採択後、設備を導入・設置する
  4. 実績報告を提出して補助金を受け取る

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まとめ

記録的な猛暑が続くなか、高温対策は農家にとって年々切実な課題になっています。花芽分化の遅れや苗の活着不良は、収入に直結する深刻な問題です。

「高温対策等園芸産地育成緊急支援事業」は、費用の半額を補助してくれるたいへん使いやすい制度です。ヒートポンプや遮光ネットの導入を検討している方は、まずはお住まいの市町村またはJAに相談することから始めてみてください。

補助制度を上手に活用して、暑さに負けない農業経営を一緒につくっていきましょう。

私が実際に使っているレンタルサーバーはエックスサーバーです。農家仲間にも何人か紹介しましたが、みんな使いやすいと言っています。



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