高設栽培を選んだ理由|土耕との違い・メリット・失敗しないはじめ方

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「高設栽培と土耕栽培、どちらがいいのか?」——いちご栽培をはじめる農家さんが最初にぶつかる大きな選択です。私自身も就農1年目は土耕栽培からスタートし、2年目に高設栽培へ切り替えた経験があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらが「正解」とは言い切れません。しかし農業を長く続けていくための「5年計画」を考えたとき、私には高設栽培を選ぶ理由がありました。

この記事では、高設栽培を選んだ背景と理由、土耕栽培との違い、そして実際に高設栽培を導入してみてわかったことを農家目線でお伝えします。これから栽培方式を検討している方にとって、判断材料の一つになれば幸いです。

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目次

土耕栽培と高設栽培の基本的な違い

まず両方の栽培方式の基本をおさらいしておきましょう。特徴を理解することで、自分の農場に合った選択がしやすくなります。

項目 土耕栽培 高設栽培
栽培場所 地面の土に直接植える 棚(ベッド)の上で育てる
土の量 無制限(根が深く張れる) 限られた培土量(システムにより異なる)
作業姿勢 かがんでの作業が多い 立ったまま作業できる
環境管理 難しい(気温・水分が不均一になりやすい) しやすい(液肥・EC値・温度管理が精密)
収穫量 土次第で変動が大きい 安定した収穫量を確保しやすい
味(糖度) 根が深く張れるため高い傾向 管理次第で改善可能
初期費用 低い 高い(ベッドシステムの設置費用が必要)
病害虫リスク 土壌由来の病気が出やすい 地面から離れるためリスクが低い

土耕栽培の魅力

土耕栽培の最大の魅力は「味の良さ」です。いちごの根が自由に広く深く張れるため、土中の有機物・微生物・ミネラルをバランスよく吸収できます。これが糖度の高い・複雑な風味を持つ果実につながります。また初期投資が少なく、設備が不要なためコストを抑えてスタートできる点も魅力です。

高設栽培の魅力

高設栽培の最大の魅力は「収穫の安定性と作業効率」です。棚の上で育てるため立ったまま収穫・管理ができ、腰や膝への負担が大幅に軽減されます。また液肥や灌水の管理が精密にできるため、収穫量・品質のばらつきが少なくなります。

🌿 農家の実感・ポイント
1年目に土耕栽培をやって土の大切さを実感しました。だからこそ2年目に高設栽培に移行する際、1株あたりの培土量が5Lと多い「高設土耕」タイプのシステムを選びました。有機液肥・有機肥料を使って、土耕の土をそのまま棚の上に持ってきたイメージで運用しています。土耕の「味の良さ」と高設の「管理のしやすさ」を両立させる試みです。

私が高設栽培を選んだ理由

就農1年目は土耕栽培で運営しました。その経験から見えてきた「課題」が、高設栽培に切り替えた直接の動機です。

理由1:長く農業を続けるための身体への配慮

土耕栽培では収穫や管理作業のほぼすべてをかがんで行います。1日数時間の収穫作業でも腰・膝への負担は相当なものです。5年・10年と農業を続けていくことを考えたとき、「身体がもつか?」という不安が常にありました。高設栽培であれば立ったまま作業でき、長期間農業を続けるための身体的な持続可能性が大きく改善されます。

理由2:環境管理の精度を上げて収益を安定させたい

土耕栽培では土壌状態・水分・肥料のコントロールが難しく、年によって収穫量や品質が大きくぶれることがあります。高設栽培では液肥のEC値・pH・灌水タイミングをデータで管理でき、再現性の高い栽培が可能です。「5年で経営を安定させる」という計画を立てていた私には、収益の安定性という点で高設栽培のほうが合っていると判断しました。

理由3:土耕の「味の良さ」を高設で再現する挑戦

高設栽培は「味が薄くなりがち」と言われることもあります。しかし1株あたりの培土量が多いシステムを選び、有機質肥料を活用することで、土耕に近い味の実現を目指せると考えました。高設栽培の弱点を有機栽培の知見でカバーしようという発想です。

⚠️ 注意!高設栽培で失敗しやすいポイント

  • 培土量が少ないシステムを選ぶ:コスト優先で1株あたり2L以下のシステムを選ぶと根の張りが制限され、味や収量に限界が出やすい。
  • 液肥管理をサボる:高設栽培は環境管理のミスが直接結果に出やすい。EC値・pH・灌水量を定期的にチェックすることが必須。
  • 設置コストを過小評価する:棚・配管・タイマー設備などの初期費用は土耕栽培の数倍になることが多い。資金計画を慎重に。
  • 土耕と同じ感覚で肥料を与える:高設では培土量が少ないため成分が濃縮されやすい。液肥の濃度は薄めから始めて徐々に調整すること。

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高設栽培に向いている農場・向いていない農場

高設栽培がすべての農家に最適とは限りません。自分の農場の状況に合わせて判断することが重要です。

条件 向いている 向いていない
作業人数 少人数・一人で運営 大人数で一気に収穫する農場
経営年数 長期継続を考えている 短期(1〜2年)で試したい
資金 初期投資に余裕がある できるだけ低コストで始めたい
土壌状態 土壌病害が多い・排水が悪い 良質な農地がある
こだわり 管理の精度・効率を重視 土の力・自然な味を最優先

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よくある質問(Q&A)

Q1. 高設栽培は小規模農家でも導入できますか?

できます。近年は小規模向けの高設栽培システムも増えており、10〜30坪程度のハウスから導入している農家さんも多くいます。ただし坪あたりの設置コストは変わらないため、規模が小さいほど初期投資の回収には時間がかかります。補助金(農業次世代人材投資資金など)を活用して設備費を抑える方法も検討してみてください。

Q2. 高設栽培で味が薄くなると聞きましたが本当ですか?

培土量が少ないシステムでは根の張りが制限されるため、土耕に比べて味が薄くなりやすい傾向があります。ただし1株あたり5L以上の培土量があるシステムを選び、有機質肥料や微量要素を適切に補給することで、土耕栽培に近い糖度・風味を実現することは可能です。管理の工夫次第で克服できる課題です。

Q3. 土耕から高設に切り替える際、注意することは?

最大の注意点は「液肥管理の考え方の違い」です。土耕では土が肥料を保持して緩やかに供給しますが、高設では培土量が少ないため肥料の濃度変動が速く出ます。切り替え初年度はEC値を頻繁に計測しながら少量から液肥を始めてください。また棚の高さや傾斜の設定も灌水の均一性に直接影響するため、設置業者と丁寧に打ち合わせすることをおすすめします。

まとめ:どちらが正解ではなく「自分に合った選択」をする

高設栽培と土耕栽培にはそれぞれ強みと弱みがあります。どちらが絶対に正解ということはなく、自分の農場の条件・経営目標・体力的な状況によって最適解は変わります。

✅ 土耕栽培は「味の良さ」と「低コスト」が強み。土壌管理の技術が結果に直結する
✅ 高設栽培は「作業効率」と「環境管理の精度」が強み。長期間続けるための身体的負担が少ない
✅ 高設でも土耕に近い味を出すことは可能。培土量を多くし有機資材を活用するのがコツ
✅ 初期投資は高設のほうが大きい。補助金・融資制度を活用して資金計画を立てる
✅ 1株あたりの培土量・液肥管理・EC値管理が高設栽培の品質を決める重要な要素
✅ 「長く農業を続けること」を目標にするなら、身体への負担が少ない高設栽培を選ぶ価値がある

この記事はAI(Claude)の支援で作成し、農家本人(丹羽)が内容を確認・監修しています。

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