いちごを切ったとき、中心が空洞・スカスカでも、それだけで傷んでいるとは限りません。外側の成長に内側が追いつかずにできる「空洞果」という生理現象で、カビや異臭などがなければ食べられます。

空洞が生じる仕組みや安全性、腐敗やほかの症状との見分け方を順に確認しましょう。

いちごの中が空洞になるのはなぜ?

空洞ができる仕組み(外側の成長に内側が追いつかない)

この記事で扱う空洞果は、果実の外側と内側の成長速度に差が生じることでできます。空洞があるというだけで、病気や虫食いによるものとは判断できません。

いちごの果実は、外側と内側の細胞がそれぞれ分裂し、大きくなりながら成長します。この過程で外側が先に大きくなり、中心部分の成長が追いつかないと、内側に隙間が残ります。

このように中心が空いた果実が「空洞果」です。切るまで気づきにくく、外見がきれいでも空洞が見つかることがあります。

正常ないちごと中心に隙間ができた空洞果の断面比較。外側の成長に内側が追いつかないと中心に隙間ができる。

空洞ができやすい条件(肥料・実の大きさ・気温湿度・収穫時期)

空洞果は、果実が急速に大きくなる条件や、成長のバランスが崩れたときにできやすくなります。関係する主な条件は次のとおりです。

  • 肥料が多い状態、とくに窒素が過剰になった場合
  • 果実が通常より大きく育った場合
  • 気温や湿度の影響を受けた場合
  • 収穫のタイミングが遅くなった場合
  • 品種による空洞のできやすさの違い

複数の条件が重なることもあるため、空洞を見ただけで原因を一つに決めることはできません。大きないちごほど常に空洞になる、という意味でもありません。

家庭菜園で液肥を与えている場合、目分量になりやすいことも肥料過多の一因です。目盛り付きの計量カップがあると、規定量を守りやすくなります。

※このリンクは広告(アフィリエイトリンク)を含みます。

液肥・薬剤の希釈を目分量にしないために

計量カップ・計量スプーン・ピペットの3点セットなら、液肥の希釈量を規定どおりに量りやすくなります。肥料の与えすぎが気になる方はチェックしてみてください。

計量カップ3点セットを見てみる

食べても大丈夫?安全性を確認

空洞果は生理現象で衛生上の問題はない

中心に空洞があるだけで、カビ・異臭・不自然な変色などがなければ、健康上の問題はなく食べられます。空洞果は、いちごが育つ途中に生じた生理現象です。

見た目が普段と違う場合は、空洞の周囲にカビ・異臭・不自然な変色などがないかを確認してください。空洞だけを理由に捨てる必要はありません。

腐敗とは違う(カビ・異臭がある場合は食べない)

空洞果と腐敗は別の状態です。ただし、空洞の有無にかかわらず、カビ・不快なにおい・不自然な変色などがあるいちごは食べないでください。

  • 表面や切り口にカビがある
  • 通常とは異なる不快なにおいがする
  • 果肉に不自然な変色が見られる

空洞だけでカビ・異臭・変色がなければ食べてOK、カビや異臭・変色があるいちごは食べずに処分する目安の比較図。

空洞だけなのか、傷みのサインも出ているのかを分けて判断するのがポイントです。より詳しい確認項目は、腐る見分け方をまとめた記事でも紹介しています。

空洞と似ているけど違う症状

奇形果(形のいびつさ)との違い

空洞果は果実の内側に隙間ができた状態で、奇形果は主に外側の形がいびつになった状態です。確認する場所が内側か外側か、という違いがあります。

外見の形が気になる場合は、空洞とは分けて考えましょう。形のいびつさについては、奇形果の原因を解説した記事を参考にしてください。

酸っぱい・水っぽいとの違い

空洞は果実内部の構造に関する状態で、酸っぱさは味、水っぽさは食感に関する状態です。空洞があることだけで、酸っぱい、水っぽいと判断することはできません。

切ったときの見た目と、食べたときの味や食感は分けて確認しましょう。味が気になる場合はいちごが酸っぱい原因を解説した記事、食感が気になる場合はいちごが水っぽい原因を解説した記事も参考になります。

よくある質問

Q. 空洞のいちごは味が落ちている?

空洞ができる原因は成長速度のズレであり、味が落ちる原因とは別に考えられています。気になる場合は、酸味や食感を実際に確かめてみてください。

Q. スーパーで買ったいちごが空洞だったら交換してもらえる?

空洞果は生理現象であり、腐敗とは異なります。気になる場合は、購入店に確認してみましょう。

Q. 家庭菜園でも空洞果はできる?

家庭菜園でも、肥料の量、果実の大きさ、気温や湿度、収穫時期、品種など複数の条件が重なって空洞果ができることがあります。一つの原因に断定せず、空洞だけで栽培全体の失敗と決めつけないようにしましょう。

本記事は一般的な農学知識をもとにAIが構成し、丹羽いちご園が内容を確認しています。